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2020.03.18更新

 

桜の開花宣言を迎え、少しずつ蕾が開いてきました。

今年は会場により花見の制限が設けられているようですが、満開の桜を眺められるのが楽しみですね。

 

さて、本日は、昨年11月9日(土)に開催された学術交流会の報告の続きをさせて頂きます。

今回ご紹介させて頂くのは、元ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントのエリカ・アンギャル先生!

当協会でもお呼びするのが初めての先生なので、学術交流会はエリカ先生のご講演を楽しみにお越し頂く女性の方も多くいらっしゃいました。

 

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「世界一の美女を育てた栄養コンサルタントが語る和食と予防医学」

エリカ・アンギャル 先生(元ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタント)

 

オーストラリアで医師とともに、アレルギーや自己免疫疾患、心臓病や糖尿病などの生活習慣病や、肌コンディションに悩む患者の治療に従事していたエリカ先生。

2004年からミス・ユニバース・ジャパンの公式栄養コンサルタントとして、世界一の美女を目指すファイナリストたちに「美しくなる食生活」を指南してきました。

本日は特別講演ということで日本が世界に誇る和食、そして和食をベースにした予防医学についてお話をしていただきました。

高校時代、大分県に交換留学生として来日して以来、日本食の大ファンになってしまったというエリカ先生。

伝統的な和食文化への愛が講演から伝わってくるようでした。

長寿国として名高い日本ではありますが、その一方で健康寿命との差も大きな課題になっています。

ただ単に寿命が長いということだけでなく、健康である状態を維持することがなにより大切であり、そのためには予防医学が必要不可欠だとエリカ先生はおっしゃっていました。

本来であれば予防医学に最適なはずの日本食は、戦後少しずつ変化を遂げています。

一汁三菜型の和食から、パンやパスタなどが主食として多く食べられるようになり、魚の消費量は減少し、肉や加工食品が食卓を占めるようになっています。

「一汁三菜型の食事、ここ1週間で召し上がった方はどのくらいいらっしゃいますか?」そう会場に問いかける場面もありました。

2013年に無形文化遺産に登録された和食。

今までは、豆腐イソフラボンや緑茶カテキンなど特定のものが研究対象となっていましたが、現在は日本食そのものの研究が世界的に広まっているそうです。

和食の効用について、血糖値や中性脂肪の上昇を抑える、腸内環境を整える等々、様々な文献や研究データがベースとなっていたエリカ先生の講演は大変分かりやすく、説得力がありました。

豆腐・味噌、納豆など日本ではごく一般的な食材や、調理方法についても嬉しい効果がたくさんあるとお話しいただき、すぐに実践したくなる知識が盛りだくさんで、メモを執る方の姿が多く見受けられたように思います。

日本食の素晴らしさや、その重要性を改めて勉強させていただいた、ボリュームのある1時間でした。

エリカ・アンギャル先生

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次回は、当協会理事長、医学博士の神津健一先生の講演内容をご紹介致します。

 

投稿者: 予防医学・代替医療振興協会

2020.03.13更新

 

糖尿病などの生活習慣病では積極的な運動が勧められますが、実際に運動習慣でインスリン抵抗性が改善し、血糖値が安定しやすくなることが分かっています。

最近は新たに、新潟大学による研究で、通常だと糖尿病患者は介護が必要になるリスクが高いものの、運動を続けていれば糖尿病でない人と変わらない程度にリスクが低下する可能性が明らかになりました。

  

この研究では、三条市の特定健診と診療報酬請求および介護保険データを統合し、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症)および生活習慣(運動習慣の有無、現喫煙)と、介護保険の利用状況との関連を検討する後方視的コホート研究を行い、運動習慣の有無は「中等度の運動を週に2回30分以上、1年間継続していること」が判定基準となりました。

 

2012~2015年に健診を受け、少なくとも2年間追跡可能だった39~98歳の1万1,469人のうち、心血管疾患の既往がなく要介護認定を受けていない9,673人(うち男性4,420人)を3.7年(中央値)追跡したところ、追跡期間中に165人が要介護認定を受けました。(うち要支援49人)

 

要介護状態の発生に関連する可能性のある既知の因子を統計的に調整した上でリスク因子を検討すると、加齢やBMI18.5未満とともに、糖尿病と運動習慣がないことが有意な因子として抽出されました。

 

続いて、前記3種類の生活習慣病と運動習慣の有無を加えた、計4つのリスク因子の保有数と要介護リスクを検討したところ、リスク因子を1つも保有していない人に比較し、2つ以上保有している場合のリスク上昇は統計的に有意とされました。

 

次に、対象全体を糖尿病の有無と運動習慣の有無で4群に分け、糖尿病がなく運動習慣がある人の要介護リスクを基準に、他の3群のリスクを比較したところ、運動習慣がない人では糖尿病がある場合に有意に高リスクであるのはもちろん、糖尿病がなくても有意なリスク上昇が認められたとのことです。

ところが、運動習慣がある人では糖尿病であっても有意なリスク上昇は認められませんでした。

 

一般に介護リスクとしては、認知症や脳血管疾患、骨折・転倒、関節疾患、衰弱などが要因として挙げられますが、運動習慣は筋力や骨密度の維持だけではなく、脳機能向上や循環器疾患の予防、そしてインスリン抵抗性の改善に有効とされていますので、糖尿病があったとしても、身体機能の維持に大きく貢献するのでしょう。

 

また、当研究における運動習慣の有無の基準として「中等度の運動を週に2回30分以上、1年間継続していること」とありますが、中等度の運動は一般に「息が少しはずむ」程度の運動とされています。

具体的にはウォーキングやジョギング、水泳、負荷が強過ぎない筋力トレーニングなどでしょうか。

 

身体をつくるのは栄養なので、食を疎かにするわけにはいきませんが、やむを得ない場合などもあると思います。

普段運動をする機会のない方も、週1回のウォーキング、または1日10分のウォーキングなど、取り入れやすいことからはじめ、徐々に習慣化していけると良いのではないでしょうか。

 

参考・引用:Care net「糖尿病でも運動していれば介護リスクは糖尿病でない人と同レベル―新潟大」

 

ウォーキング

 

投稿者: 予防医学・代替医療振興協会

2020.03.12更新

 

昨年よりマイクロプラスチックの問題をよく耳にするようになりました。

プラスチックゴミによる環境汚染や自然動物への影響は長年、課題とされていましたが、マイクロプラスチックは自然へ流出しているプラスチックが目に見えないほど細かい粒子となり、食物連鎖で私たちの口の中に入ってくることが懸念されています。

 

実際、WWF(世界自然保護基金)が2019年6月に発表した研究によると、飲料水や魚介類などの食事経由から摂取するプラスチックは、1週間当たり重量換算で5グラムに相当するとされています。

1週間でプラスチック5グラムというと…

◇クレジットカード1枚

◇1日あたりストロー1本分(約0.7グラム)

 

マイクロプラスチックとは、環境中に存在する5ミリメートル未満のプラスチックと定義されていますが、実際にはマイクロメートル、ナノメートル単位の目で見えない大きさのものも多く存在しています。

海に流出するプラスチックゴミが年月をかけ漂流することでプラスチック片が細かくなり、それをプランクトンが溜め込み、プランクトンを小魚が食べ、小魚を大型の魚が食べ、大型の魚に濃縮されていくことなどが示されています。

 

これらのマイクロプラスチックは果たして体内に吸収されるのでしょうか?

欧州食品安全機関(EFSA)は、サイズによって吸収される度合が異なることを指摘しています。

150マイクロメートル未満では体内の消化管から吸収される可能性が出てきて、1.5マイクロメートル未満では体内の各組織に深く浸透する可能性が出てくるとされています。

 

飲料の場合、カナダの研究では水道水よりもペットボトルの水の方がプラスチックが多く検出され、ドイツの研究では更に再利用(リユース)のペットボトルからは新品ペットボトルの3倍以上のプラスチックが検出されたそうです。

 

また、食品についての評価では、検出データのある食品群だけのデータを使った分析なので、過小評価の可能性が大きいとされていて、肉類や穀物、野菜などはデータがないため、対象とされていません。

例えばEFSAの報告では、マイクロプラスチックを含んだ魚粉が鶏や豚の餌に使われている場合、肉に残っている可能性を指摘していますが、そうしたデータはまだ存在しません。

 

カナダの論文の筆頭著者であるキエラン・コックス博士は、論文の中で「マイクロプラスチックの暴露を減らす有効な方向はペットボトルの水を避けること。今後肉や野菜、穀類などの汚染データの研究も必須であるが、予防原則を適用とすれば、人間の暴露を減らすための最も有効な方法は、プラスチックの生産と利用を減らすことだ」と結論づけています。

 

人体への影響についてはまだ明確になっていませんが、本来、人体に入ってくるべきでない化合物が入れば、腸管免疫の低下や、神経障害など、様々な影響に繋がる可能性があります。

 

予防医学としてはもちろん、環境のため、私たちの子孫のためにも、プラスチック問題を今一度見直してみることは大切なのではありませんでしょうか。

 

参考・一部転載:WWFジャパン「海洋プラスチック問題について」/オルター通信No.1630/食の安全ウォッチNo.63

海洋汚染

 

投稿者: 予防医学・代替医療振興協会

2020.03.10更新

 

3月3日、国際オーソモレキュラー医学会の報道関係者向け説明会にて、同会会長の柳澤先生がビタミンCなどの栄養素の投与による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の可能性について展望を示しました。

内容を一部、ご紹介します。

 

柳澤先生はCOVID-19について、新型ウイルスによるものなのでエビデンスこそないが「一般的な感染症では、感染しても無症状な人もいれば重症な人もいる。特に重症例は高齢者や基礎疾患のある人に遍在する。これは、個々の栄養状態、免疫力などの違いによる。通常のウイルス感染では、栄養バランスが保たれ、十分な睡眠と休養が取れており、そして免疫力が健常であれば感染は予防でき、仮に感染しても軽症となりやすい。COVID-19については治療経験がないが、これまでの研究を基に対応したい」と述べ、COVID-19の予防、重症化予防のためのサプリメント摂取について、過去の臨床試験結果を踏まえ、以下のように推奨しています。

 

■1日の推奨摂取量

ビタミンC 3,000mg/ビタミンD3 2,000IU/亜鉛 20㎎/セレン 100μg/マグネシウム 400㎎

 

■関連する臨床試験

・ビタミンCのウイルス性呼吸器感染に対する予防・症状軽減効果(J Manipulative Physiol Ther 1999; 22: 530-533)

・血清ビタミンD値による急性ウイルス性呼吸器感染症の罹患リスクの変化(PLOS One 2010; 14: 5: e11088)

・ビタミンC+亜鉛の感冒に対する効果(Chest 2017; 151: 1229-1238)

など 

 

中でも、ビタミンCはこれまでインフルエンザ、肺炎、ポリオなどほぼ全てのウイルスに有効であること、重症敗血症、敗血症性ショックにおける効果も臨床試験で明らかになっていることに触れ、同会ではCOVID-19患者には、基本的治療に加えて、医療機関におけるビタミンC点滴とサプリメント摂取を推奨するとしています。

 

また、中国では、武漢大学付属中南病院と西安交通大学付属病院で、高濃度ビタミンC点滴の併用による臨床試験を開始する旨を発表しています。

 

サプリメントや点滴などを用いた栄養療法はまだ実用が浅く、一般的な西洋医学に比較すると研究機関も少ないため、エビデンスが得られにくいところはありますが、近年では有効性が認められる範囲が広くなって参りました。

 

当協会も人の身体は栄養素によってできていることを念頭に置き、栄養療法や、生活習慣の中でも特に食習慣に重点を置いています。

上記で挙げられているビタミンC・D、亜鉛以外にも、免疫反応に働くものとして糖鎖やビタミンA、オメガ3、細胞・神経機能を正常化するものとしてレシチン、感染初期症状に有効とされるオリーブリーフ(オーレユーロペン)等も栄養療法による感冒対策には有効性の期待できる成分になります。

 

会員の皆様の於かれましても、マスクや手洗いうがい等は勿論のこと、体力、免疫力の増進に是非、生活習慣と栄養摂取の見直しを行って頂ければと思います。

 

参考:Medical Tribune/ビタミンで新型コロナ対策

 

投稿者: 予防医学・代替医療振興協会

2020.03.06更新

 

昨日今日と、東京は暖かく春らしい陽気です。

新型コロナウイルスの影響で外出を控えている方も多いかと思いますが、適度に日光を浴びることは、ビタミンDの合成やセロトニンの分泌を高め、免疫機能や自律神経機能の働きに大きく寄与します。

是非、窓際での日光浴や、人ごみをさけての散歩を楽しみましょう。

 

 さて、今回も前回に続き、11月9日(土)に開催された学術交流会の報告をさせて頂きます。

今回ご紹介させて頂くのは中国算命学研究家でいらっしゃる、砺波洋子先生のお話です。

砺波先生は、学問としての算命学に基礎をおきながら、延べ1万人以上の方の相談に応じてこられています。

中国算命学は一見、予防医学を関係のないように感じられますが、その方の心のあり方や生き方について知ることは、オプティマル・ヘルスを達成するためにも大切なことです。

 

◇――――――――――――――――

「運命と身体のつながり」

砺波 洋子 先生(中国算命学研究家)

 

道教の思想に基づいた中国算命学は、中国発祥の干支暦をもとに、年と月と日の干支を出して、人の運命を占う占星術です。

中国陰陽五行を土台とした運命学の一つで、占術というよりは学問の一つとされてきた歴史があり、その根底となっている自然科学、万象学を基礎とした人間学と言えます。

人間の生き方として一番大切なのは、「自然に逆らわず、自然のまま生きる」という考え方です。砺波先生は、算命学やさらには「気」を臨床的な立場から検証する研究家としても知られ、第一線でご活躍されています。

10代続く家系には1,000人の先祖のエネルギーが関わっているとも言われ、運命はその家系からの流れを汲んでいるものと考えられています。

算命学では、その人が持って生まれた星や守護神、特性や宿命、相性などを算出することが出来ます。

特に生まれてきた日の干支が一番重要となります。

干支とは、陰陽五行を基礎にした十干(精神)と十二支(時間=肉体)を組み合わせたものです。

陰陽五行思想とは、この世界に存在するものに陰と陽という相反する気が流れ、満ち干きを繰り返し、木・火・土・金・水の5つの要素に分類され、影響しあい存在しているという考え方です。

陰占は無意識(生まれ持ってきた要素)を表し、一方、陽占は有意識(普段から自覚する性格・思考・行動)を表します。

他方、十ニ支は暦や方角を表すもので、時空間のエネルギーの推移を表します。

令和という新しい時代に移り、「陰」から「陽」への大きな変動期を迎えており、情勢は刻々と変化しています。

今こそ自然に学ぶべき時が来ており、自分の内面を見直すこと、自分らしい自然観に気づくことが大切なのだと砺波先生はおっしゃっていました。

今回の講演を通して、様々な物事のとらえ方や健康、人生観を考える良いきっかけになったのではないでしょうか。

 砺波洋子先生

◇――――――――――――――――

 

次回は、元ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントのエリカ・アンギャル先生の講演内容をご紹介致します。

 

投稿者: 予防医学・代替医療振興協会

2020.03.03更新

 

前回に引き継ぎ、11月9日(土)に開催された学術交流会の報告をさせて頂きます。

今回は、元厚生労働省厚生事務官でいらっしゃり、認知症予防・改善医療団理事長の松原義泰先生の講演内容をご紹介します。

 

◇――――――――――――――――

「認知症患者の現場」

松原 義泰 先生(認知症予防・改善医療団理事長、元厚生労働省厚生事務官)

 

今年9月に日本列島を襲った台風15号は、住家被害や停電、一都六県で139人の重軽傷者が出るなど大きな被害をもたらしました。

特に甚大な被害を受けた千葉県館山市にお住まいであった松原先生。

災害時における認知症患者の実態について講演をして頂きました。

少子高齢化が大きな社会問題となる日本では、高額な医療費、社会保障制度の実現可能性等、様々な課題が浮き彫りになりつつあります。

そのうちの一つである高齢者単独世帯の増加。千葉県館山市においてもそれは例外ではなく、高齢者単独世帯へ向けた支援の重要性を、台風15号の襲来で改めて実感したと、松原先生はおっしゃっていました。

館山市には、施設などに入所せず自宅での生活を続けている認知症患者の方が多くいらっしゃるそうです。

認知症患者の方と、そうでない方を見分けるのは難しく、そのため思わぬ誤解や事故を引き起こしやすくなります。

対策として、日頃から住民同士の関わりを持つことが重要であると先生は言います。

台風をはじめとした自然災害が起きたとき、すぐに動くことのできる高齢者はごく少数です。

インターネットを介した情報の発信が当たり前になった現代、高齢者にとっては、情報を追うことも難しくなってしまいました。

脳が萎縮していく認知症では、記憶力だけでなく理解力や判断力も低下してしまいます。

自然災害に立ち遭ったときどうすべきか、避難が必要かどうか等をすぐに判断できず、家の中でじっと過ごしてしまう方が多かったそうです。

また、災害後、館山市を含む千葉県では長期間の停電に多くの住民が悩まされました。

台風が直撃したのは9月6日、東電の発表によると停電が概ね解消されたのは同月24日夜でした。

3週間近くにもわたった停電は想像を絶するほどの苦難を強いられたようです。

避難所生活での問題点のひとつとして、先生は食事をあげられました。

備蓄のできる食品には、当然ながら食品添加物が大量に使用されています。

インスタント食品やパン中心の食事では栄養素の偏りが生じてしまいます。

避難生活による救援物資を頂いて、逆に体重が増えてしまったと、笑いを誘う場面もありました。

日本は災害大国だと言われています。

避難所における生活や食事の質を向上させることは今後の課題ともいえるでしょう。

予防医学を学び、推進しようとしている私たちに出来ることは何なのか、改めて考えさせられる講演でした。

松原義泰先生

◇――――――――――――――――

 

次回は、中国算命学研究家の砺波洋子先生の講演内容をご紹介致します。

 

投稿者: 予防医学・代替医療振興協会

2020.03.02更新

 

昨年11月9日(土)、東京・中野サンプラザに於いてP&A学術交流会を開催致しました。

既にNEWSLETTERでご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、今回から数回に分けて、各講師の先生方の講演内容を一部、ご報告させて頂きます。

まず、発達支援Kids Sense主宰・自閉症スペクトラム支援士でいらっしゃり、米国で学んだ発達支援の取り組みについて普及活動をされている茂木厚子先生の講演内容をご紹介させて頂きます。

 

◇――――――――――――――――

「療育先進国での発達支援の取り組み」

茂木 厚子 先生(発達支援Kids Sense主宰・自閉症スペクトラム支援士・保育士)

 

健康に長生きするスキルは、幼少期の環境が土台をつくります。

発達障害児が右肩上がりに増えている今、習い事が増え時間的制限がある、体を動かして外で遊べていない、食事が偏り慢性的な栄養不足、農薬や食品添加物などの化学物質、電磁波の暴露などが神経の成長を妨げています。

なかでも「遊び不足」は、茂木先生がカリフォルニアから帰国した17年前、大変衝撃的だったそうです。

子どもにとって遊びとは、生きる能力を育むもので、誰も教えないのに「子どもが遊ぶ」のは神経系を発達させるための本能なのです。

神経系の未発達によって問題行動とよばれる行動が起き、『発達障害』にカテゴライズされてしまう子どもが増えています。

しかし、本来は「未発達(発達段階)」と捉えるべきです。

例えば幼少期には誰もがブランコを延々と乗った記憶がありますが、これは無意識に自らバランス感覚を育てていて、自然と卒業していきます。

子どもの発育にミルクが必要なように、感覚刺激なしでは発達はありない。

米国では当たり前の概念です。

脳の発達には「快の状態」が必要で、安心感が得られた脳はスポンジのようにどんどん吸収して育ちますが、不快の状態が続くと石のように堅くなっていくため、脳は成長を止めてしまいます。

カリフォルニアでは「治療=薬」ではなく、環境設定(食・睡眠・健康・遊び)とサポート(合理的配慮・理解)が第一です。

教室に回転いすやペダルデスク(集中力を取り戻せる)、噛むグッズ(多動症が落ち着きやすい)を導入し、個々の成長を促します。

脳神経の成長スピードには個体差があることを充分理解し、社会に柔軟に採り入れていただきたいと思います。

 茂木厚子先生

◇――――――――――――――――

 

次回は、認知症予防・改善医療団理事長の松原義泰先生の講演内容をご紹介致します。

 

投稿者: 予防医学・代替医療振興協会

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