【1日10000歩は歩き過ぎ?】
一昔前は、病気の予防や健康のために1日1万歩を目標にして歩くことがブームになりましたが、最近の研究では、8000歩以上歩いても、健康効果は頭打ちになることが判ってきました。また室内で歩いても骨は強くならず、日光を浴びて歩くことが必要であること、できれば大股で歩き、中強度の活動20分(階段の昇降や早歩きなど)行うことで健康効果が期待できるようです。また1日8000歩でなくても医学的に以下の効果が期待できます。
8000歩(うち中強度20分)…高血圧、糖尿病など
7000歩(うち中強度15分)…がん、骨粗そしょう症など
5000歩(うち中強度5分)……認知症、脳卒中など
2016年11月14日に厚生労働省が発表した「平成27年国民健康・栄養調査の結果概要」では、成人の1日あたりの平均歩数は男性で7194歩、女性で6227歩であることが判りました。男性は20代がもっとも歩数が多く、30代から50代ではほぼ横ばい、女性は大よそ20代から60代までが同数で70代以上で大きく減る動きを示しています。また令和5年(2023)「身体活動・運動ー歩数の状況」によると、歩数の平均値は男性で6,628歩、女性で5,659歩であり、この10年間でみると、男女とも有意に減少しています。
【自分の歩数や活動量を計ってみる】
歩数の平均値が分かったところで、まずは自分の1日の歩数を知る必要があります。今では歩数計や活動量計も数多くあり、安価で購入できるものもありますので、まずは身につけてみることを検討しましょう。自分の活動量が判ったところで、そこにプラス1000歩を目標にして、1日8000歩を目指してみましょう。
【歩数計・活動量計の種類】
★クリップタイプ…ウエストなどにクリップで留めるシンプルな歩数計です。1000円前後で購入が可能です。
★リストバンドタイプ…少々高価ですが、時計と活動量を併せ持つものが多く、脈拍を持続的に計測したり、睡眠のリズムや心のバランスまでチェックできるものもあります。
★ネックレスタイプ…小型の歩数計をネックストラップにつけてカウントします。また、ポケットやかばんに入れておくタイプもあります。
★スマホを使って…スマホでも歩数計のアプリケーションがありますので、ダウンロードして利用するのも方法です。但し、スマホを携帯して歩かないと、歩数が計れないので、スマホを持ち歩かない方には不向きです。
※何となくウォーキングする…というよりも、「歩数を明確にする」ことで、目標がはっきりして達成感があり、継続するためのきっかけとなります。自分に合った歩数計を選んで、毎日の生活に採り入れてみましょう。
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NPO法人 予防医学・代替医療振興協会