これまでの栄養学
2024.05.10更新
食べ物と健康の関係は、古い時代から語られてきましたが、食品に含まれる成分を「栄養素」として抽出、分析され始めたのは1700年代からです。長い歴史の中で、栄養素は身体を作り、動かしている、私たちの健康に欠かせないものだということが明らかになりました。
特に私たちの身体を動かすエネルギー源になる、糖質、たんぱく質、脂質については「三大栄養素」と呼ばれ、三大栄養素を摂ることの重要性が広く知られるようになりました。
臨床では、生活習慣病の予防や治療食は、エネルギー量を重視し、カロリー計算がなされるようになりました。食べ物でカロリーを摂りすぎれば太り、カロリーを摂らなければ痩せるという考え方は、ダイエットの基本概念となっています。
また、ビタミン・ミネラル類は微量栄養素として、身体の調子を整える成分としてよく知られるようになりました。日本では、厚生労働省で「栄養所要量※」が定められ、日本人が一日に最低限必要な栄養素の量を指導しています。これはビタミンA欠乏のために起こる「夜盲症」や、ビタミンD欠乏のために起こる「くる病」、ビタミンB1欠乏のために起こる「脚気」等の「ビタミン欠乏症」や「ミネラル欠乏症」を防ぐことのできる量を示しています。
栄養素を不足しないように摂取することで、欠乏症の予防やカロリー不足を解消し、病気になるリスクを減らすことができます。
※「栄養所要量」日本人が健康を保つために必要なエネルギー及び各栄養素の標準的な摂取量を示すものです。具体的には、年齢や性別に応じて一日当たりに必要なエネルギーや各栄養素について、それぞれの数値をまとめたものです。バランスのとれた食事の献立作りの基準として、幅広く用いられています。
栄養所要量が定められたことで、健康的な食材選びや食べる量の目安がわかりやすくなりました。栄養成分表に従い、食料の重量を計測することで、その食材に含まれる栄養素の量やカロリー量を算出し、コントロールできるようになりました。
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NPO法人 予防医学・代替医療振興協会
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